居候

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居候 [2021/11/27] メンバー居候 [2021/11/27] (現在) メンバー
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 +フィーナは1ヶ月の入院生活を終え、無事に退院した。
 +
 +医師「もう大丈夫ですよ。」
 +フィーナ「ありがとうございました。」
 +医師「体の怪我は完治してますが、心の怪我は本人次第なので無理だけはしないようにしてください。相談も受け付けてますからいつでも来てください。」
 +フィーナ「はい。ありがとうございます。」
 +
 +
 +ー戦闘部エドガーの執務室ー
 +
 +コンコン
 +フィーナがノックする。
 +
 +エドガー「おう。どうぞ。」
 +フィーナ「失礼します。」
 +フィーナが執務室に入るとエドガーは変わらず煙草を咥えながら、机の上で足を組んでいた。
 +
 +エドガー「来たか。そろそろ来るころだと思っていたところだ。」
 +フィーナ「ご迷惑おかけしました。」
 +エドガー「こっちこそ、見舞いに行けなくてすまんかったな。」
 +フィーナ「あの、今日来たのはこれです。」
 +フィーナは2通の封筒を提出した。封筒にはそれぞれ離部届と退職届と書かれていた。
 +エドガー「・・・」
 +エドガーは黙って受け取り中身に目を通す。
 +
 +エドガー「これがお前の答えか?」
 +フィーナ「・・・はい」
 +エドガー「まぁ、ステラ達から報告は受けてたけどな。」
 +フィーナ「部隊長としてけじめをつけるべきです」
 +エドガー「その心意気は素晴らしい、がお前がそこまでする必要はない。」
 +フィーナ「しかし、何もしないのは私自身が納得出来ないです。」
 +エドガー「しかしもお菓子もねぇ。離部届はお前の意思を尊重して受理するがアークスは続けろ。」
 +エドガーはフィーナに退職届を突っ返した。
 +フィーナ「っ!」
 +フィーナは黙って受け取る。
 +エドガー「ふっ、それでいい。後は任せます。」
 +フィーナ「?」
 +エドガーの目線の先の方に振り向く。
 +
 +フィーナ「っ!マリアさん!」
 +振り向くと壁に寄りかかった六芒均衡の一人マリアがいた。
 +マリア「やぁ。フィーナ。無事に退院できたようだね?そっち話も終わったようだね。」
 +フィーナ「マリアさんがなぜここに?」
 +マリア「お前さんの行く宛の案内さ。フリーのアークスは何したらいいのか分からないだろ?」
 +フィーナ「それはそうですが、まだアークスを続けるとは、、」
 +マリア「続けな♪人事を管理する総務部としての命令だ♪」
 +フィーナ「えぇ~」
 +マリア「ついてきな」
 +フィーナ「・・・」
 +エドガー「行ってこい♪」
 +フィーナ「・・・はい!」
 +
 +
 +
 +フィーナはマリアに連れられて、ショップエリアの外れにある『御三家』と書いてあるカフェ&バーのお店に来ていた。
 +
 +マリア「ここだよ♪」
 +フィーナ「カフェ&バーですか?」
 +マリア「ああ。ここのマスターがアークスなのさ。」
 +そう言うとマリアはドアを開けた。
 +
 +マリア「秀じい。ちょいと邪魔するよ♪」
 +
 +お店に入るとすぐ目の前にバーカウンターがあり、眼帯をした初老のデューマンの男が立っていた。
 +
 +秀じい「マリアさん!まだ開店してないですよ?」
 +マリア「今日は客じゃなくて、バイトの子を連れてきたんだよ。人手が欲しいって言ってたろ?」
 +秀じい「あぁ♪そちらの綺麗なお嬢さんが志願者ですか?」
 +フィーナ「えーと、、、そうです。」
 +マリア「それじゃ私の仕事は終わりだね♪」
 +フィーナ「あ、マリアさん。」
 +マリア「ん、なんだい?」
 +フィーナ「遅れましたが、助けていただいてありがとうございました!」
 +フィーナは深くお辞儀した。
 +マリア「ふん、感謝はアークス続けて返しな♪」
 +フィーナ「はい♪」
 +
 +マリアが去った後、秀じいが店内の説明を一通りした。
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 +秀じい「どうぞ」
 +秀じいは新しく淹れたコーヒーをフィーナに渡す。
 +フィーナ「織川さんありがとうございます♪」
 +秀じい「フィーナさんのことはマリアから聞いています。余計な詮索しませんので。あと、私のことは秀じいとお呼び下さい♪」
 +フィーナ「ありがとうございます。」
 +秀じい「従業員用の部屋もあります。自由にお使いください♪」
 +フィーナ「あの、本当にいいんですか?急に押し掛けたのに」
 +秀じい「いいですとも!綺麗なお嬢さんがいた方がお店として人気が出そうですし♪」
 +フィーナ「ふ、普通ですよ!秀じいがよろしければ、不束者ですがよろしくお願いします♪」
 +秀じい「ほほ♪こちらこそよろしくお願いします♪」
 +二人は握手した。
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