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生き残った意味 [2021/11/18] – 作成 メンバー | 生き残った意味 [2021/11/19] (現在) – メンバー | ||
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+ | フィーナは救出された後、アークス専用の病院へ搬送された。 | ||
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+ | フィーナは目覚めると、部屋の様子と充満している消毒液独特の匂いで自分が個人の病室にいることが分かった。 | ||
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+ | フィーナ「・・・うっ!」 | ||
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+ | 身体を起こそうとすると、全身に激痛が走った。 | ||
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+ | フィーナ(やっぱり身体はぼろぼろか) | ||
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+ | フィーナがため息をついたとき、病室に誰かが入って来た。 | ||
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+ | ?「姉さん!」 | ||
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+ | フィーナ「レオ・・・ごめんね心配掛けて」 | ||
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+ | レオ「ううん!良かった!本当に良かった!もう、、姉さんは目が覚めないかもって言われてたから」 | ||
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+ | レオと呼ばれた少年はフィーナの弟で、フィーナと同じ金髪に赤と緑色の瞳のデューマンである。 | ||
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+ | レオ「先生達呼んで来るよ♪」 | ||
+ | レオは急いで病室を出ていった。 | ||
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+ | フィーナ(あれからどれくらい経ったのかな) | ||
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+ | 少しして、医師とレオ、父、母が入って来た。 | ||
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+ | 医師「心拍数等は正常ですね。もう大丈夫でしょう。」 | ||
+ | 母「そうですか!良かったです♪」 | ||
+ | 父「ありがとうございます!」 | ||
+ | 医師「私はこれで。」 | ||
+ | 医師が病室を出ていく。 | ||
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+ | フィーナ「父さん、母さん心配掛けてごめんなさい」 | ||
+ | 父「気にするな。生きて帰って来ただけで十分だ。な、母さん」 | ||
+ | 母「そうですよ!私達はフィーナが帰って来ただけで十分です♪」 | ||
+ | フィーナ「父さん、母さん・・・」 | ||
+ | レオ「あ、今の情勢知らないでしょ?実はね」 | ||
+ | 父「レオ、姉さんは目が覚めたばかりだ。少し一人させよう。な」 | ||
+ | レオ「え、あ、はい」 | ||
+ | フィーナ「?・・・聞かないの?ハルコタンで何があったのか」 | ||
+ | 母「あなたが話したくなるまで待ちますよ♪」 | ||
+ | フィーナ「っ!・・・ありがとう」 | ||
+ | 母「ふふ、あなたの親だもの。顔を見れば分かるわよ♪」 | ||
+ | フィーナの父、母、レオも病室を退室する。 | ||
+ | フィーナ「ありがとう。父さん、母さん」 | ||
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+ | 数時間後 | ||
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+ | コン、コン | ||
+ | ドアがノックされる | ||
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+ | フィーナ「・・・はい」 | ||
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+ | ドアが開けられると、顔見知りの男女が入って来た。 | ||
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+ | フィーナ「ステラ、オルス先輩」 | ||
+ | 入って来たのは同期のステラと戦闘部の先輩のオルスだった。 | ||
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+ | ステラ「目覚めたって聞いたけん来たばい♪」 | ||
+ | オルス「ひとまず安心ってところか♪」 | ||
+ | フィーナ「はい、ご心配掛けました。」 | ||
+ | オルス「それくらいいいって事よ♪な」 | ||
+ | ステラ「そうたい♪」 | ||
+ | フィーナ「ありがとうございます。あの今の情勢はどうなっています?」 | ||
+ | ステラとオルスは少し顔を見合せる。 | ||
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+ | オルス「少し混乱するかもしれんが、、」 | ||
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+ | オルスはフィーナが救出された後、ハルコタンで二人のアークスが【双子】を倒し、一人のアークスを拠り代に深遠なる闇が復活するも、それを倒したこと、そして今は、比較的平穏に成ってきたことを話した。 | ||
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+ | フィーナ「・・・私が眠っている間に危機は去ったのですね」 | ||
+ | ステラ「やけん、急いで現場復帰する必要はなかとよ?」 | ||
+ | オルス「そうだぜ。エドガーのおっさんもゆっくりリハビリしてろって言ってたぞ」 | ||
+ | フィーナ「・・・そのことなんですが、私は戦闘部を離れます」 | ||
+ | ステラ「え?」 | ||
+ | オルス「っ!!なんでだ?」 | ||
+ | フィーナ「なんでって、私は部下を3人も死なせたんですよ?」 | ||
+ | ステラ「そ、それは【双子】と遭遇してしまったからで、、、それにフィーナも死にかけたとやろ?」 | ||
+ | フィーナ「それでも部下を死なせたことには変わらない。部隊長として責任をとらなければならないです」 | ||
+ | ステラ「・・・アークスは辞めんよね?」 | ||
+ | フィーナ「・・・」 | ||
+ | オルス「そこまでしないとダメなのか?」 | ||
+ | フィーナ「実は【双子】と戦ったとき最初は優勢だったので退散する隙はありました。でもその時は倒せると思って戦闘を続けてしまいました。私の判断ミスなんです!私のせいなんです3人が死んだのは!私のせいなのに、なのに私は生きてる、、、私が変わりに死んであ・・」 | ||
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+ | パチンっ! | ||
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+ | フィーナ「っ!!」 | ||
+ | フィーナの左頬に一瞬熱い刺激が走った。刺激の原因はステラのビンタだった。 | ||
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+ | オルス「お、おい!」 | ||
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+ | ステラ「アホ!!今なんば言おうってしたとね?変わりに死んで上げれば良かったって言おうってしたとね?二度とそがんことば言うな!亡くなった3人に失礼やろが!」 | ||
+ | 普段の雰囲気から想像できないほどステラは激昂していた。 | ||
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+ | フィーナ「ステラ、、、」 | ||
+ | オルス「フィーナ悪かったな。ステラは連れて帰るからな。リハビリ中にこれからのことはゆっくり考えな」 | ||
+ | ステラ「・・・」 | ||
+ | オルスがステラの腕を掴み退室させる。 | ||
+ | オルス「フィーナ。自分が生き残った意味を考えてみな」 | ||
+ | フィーナ「生き残った意味?」 | ||
+ | オルス「あぁ、それじゃな♪」 | ||
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+ | バタン | ||
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+ | フィーナ「私が生き残った意味、、、」 | ||
+ | フィーナは病室の天井を見ていた。 | ||
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