「古代の王シャジルに嫌われし者 関わる全てを憎まれ 罰された
シャジルの妻と仲良き者 嫌われ王国記共に殺され 妻共ども罰された」
(ルーベアリア王国記 第4章 ああ王朝の落日なりし より)
暗闇に包まれた森の中、消えかかった火に照らされ、
女はひとり、手に持った白い石を見つめている。
「私は」
ふと横に眠る付き人を見る。
「私は、つぐみが嫌いだ」
誰ともなく、言い聞かせるように呟く。
「つぐみ」
寝ている付き人に呼びかける。付き人は決して起きない。
「私は、お前のことが心の底から 嫌いだ」
再度宣言するかのように言い放つ。
付き人は身じろぎもせずに、ただ眠り続けている。
全員がある物の話題について話しているとき、
つぐみが一人で依頼を受けて北エアリオに向かっているらしい。
その直後に連絡が入り、大量のドールズ発生の連絡が入った。
一同、念のためにつぐみの様子を見に行って欲しい。