セイバノイド‪手記

2月20日

今日もいつもと変わらずリテムは暑い。
いつもと変わらず弟子と修行をし、リテムシティの雑用をこなし、夜になれば奴らを狩りに外へ出向き、朝方に眠りにつく…いつまで、こんな生活が続くんだ…

3月9日

ずっと同じ生活、同じ行動、いい加減嫌気が差してきた…「もう、終わらせよう」そう思い、儂は強化ドールズが出没する場所に向かおうとした、その時何ヶ月…いや、何年ぶりに上層部から通信が来た…
内容は…

「こんな生活を続けるなら、セントラルシティに若者が集まったアークスのチームがある、そこに入ってみないか?」

こんな老いぼれの儂に何が出来るというのだ…”あの戦い”で無駄に生き残り…嫁にも先立たれ…何も残されていない儂に…
そう言うと上層部は…

「我々が推薦してやる、お前のその剣で彼らに示せ、ただの老いぼれではなく、信念を持った老いぼれなのだと、返事は急がなくていい。」

無責任な上層部だ…だが、そうだな…もう少し、生きてみるのも悪くはないかもな…

6月6日

あの時生きる決断をして良かったと思う、”捕獲隊”は儂を突き飛ばす事無く「よろしく」と言った、この一言で何故か救われた気がした…彼らは救った気は無いのだろうが、それでも儂の心は軽くなった、次は儂が彼らを助ける番だ…

6月17日

今日はリテム横の墓場で仲間達に会いに来ていた所を捕獲隊のアイツらに見られてしまった…
だが、丁度いい、彼らに…聞かせるべきでは無いのだろうが、知る必要がある、儂のここに来るまでの話を…

6月18日

アイツら…いや、アークスの若い芽達は話を聞いても尚、儂を慰めた…
いい歳したおっさんが若い芽に慰められるのは流石にむず痒い…が悪くはない。
これからもこの関係を続ける為に頑張らなくては…

手記1冊目終了