ゼフェットの手記

 私はスターレスに対抗するべく、ルーサーの研究所に行き、使えそうな研究データを集めていた、とある部屋に入ると、長い椅子に人型の機械が横になっていた、動いてはいなかったが、何かに使えると思いドローンを使い宇宙船まで運ばせた、ルーサーの研究所を出た後、拠点ルシエルに戻り、発見した人型の機械を調べた
 見た目は頭は丸く、カメラが一つ大きな物が取り付けられている、体はヒューマンにそっくりの様だ
 人型の機械をスキャンし、内部を確認した、丸い頭部の下には人らしき顔があり、骨格はヒューマンそっくりに作られているが、キャストのそれとは構造からして異なる、内部のほとんどは金属で有機物らしき物は一つもない
 そしてスキャンでも見えない箇所があった、胸のあたりにポッカリと穴が空いている様に見えた、詳しく調べると、胸の奥にある何かがスキャンに使っているフォトンを吸収しているようだった
 試しにフォトンの刃を刺してみると案の定フォトンの刃は消えさった、人型の機械を調べるためには、準備が必要だ

 機材を金属の刃に変え、再度、人型の機械を調べることした、体を切り開いてみると、少しづつだが傷口が再生することが分かった、再生を邪魔するため、鉄板を挟み込み切り開く、そうして切り開いていくと、フォトンを吸収している物を発見した、それは青白く輝いており正直美しいとすら感じた
 
 私は青白く輝く物を機械のコアと考えて、コアの中身を調べるために、刃を突き立てるがコアを壊す事ができない、頑丈などという問題ではない、刃が届かない、体が動かなかった、まるで誰かに押さえ付けられている様な感覚があった、力を抜き離れると、押さえ付けられる感覚が無くなった
 気を取り直し、私は巨大な金属の刃にブースターを取り付け、そしてコアに向け刃を飛ばしたが、やはり途中で止まる、私はしばらく様子を観察していたが、刃が止まる原因が分かった、コアを守る様にして白い無数の手が刃を押さえつけていたのだ、さっきまでは無かったはずの無数の手、『今すぐ何が起きているか計測しろ!』
 管理AIに指示を出した、その時だった、耳元で少女の様な声が聞こえた『パンテオンを壊しちゃダメだよ』声が聞こえすぐに振り返ると真っ暗な空間が広がっており無数の白い影がいた、その内の二体は女性と少女の様な見た目をしているが、他の影は同じ頭部をしている様だった、私は『お前たちは一体何者だ』と聞くと無数の無機質な声が返ってきた『我らが同胞、同胞には生きる権利がある、何があろうと我々は生き残った同胞を守る、死は同胞の選択肢に委ねる』
 私は意味が分からず『つまり何が言いたい』と問うと、女性の声で『分かりづらかったみたいだね、みんなが言いたい事は、悪戯に壊すな、殺すなって言いたいんだ、もしまた壊そうとするなら私たちはあなたを許さないからね、じゃあ、さよなら』白い影たちは暗闇と共に消え去った
 私はコアを調べる事は諦めたが、より一層興味が湧いた、確か少女の声は人型の機械をパンテオンと言っていたな、私は記録データを調べる事にした、きっと先程のおかしな現象もコアの仕組みも記憶データに秘密があると考えた・・・
 一応、ルシエル内にデータは残しておこう、それとこのロボットは必要ないな、ルシエル外に投げ捨てることにする
 では、これを見ている未来のアークスよ、宇宙を頼んだぞ

ハッキング

これを見たパンテオンは誓った、ゼフェットを絶望のどん底へ引き摺り込む