そこに在る町


クヴァリスの片隅の、小さいけれど、確かに知られ始めてきた町。その町の名前は・・・ドコナノタウン。

町興しを始めて一月以上経っただろうか。

水辺の資材はガガン殿が撤去してくれた。今では釣り場ができ、そこで余暇を過ごす釣り人も見かける。
釣った魚はたまにニャーンがおこぼれを貰っているらしい。そのせいかちょっと丸くなってきた気がする。楽を覚えてしまったな…運動しないとだめだぞ。

新たに発見された三十年木を一目見たいと望む町の人も多かった。しかし、アークスの膂力がなければ辿り着くことができず困っていたところに手を挙げたのがアルト殿。
今では橋が架かり、お婆ちゃん達も通っている。
そうそう、三十年木の傍には社が建てられ、近くには社務所が作られたのだ。社を建てたのはアルト殿、観光スポットになってくれればと細部まで拘って作ってくれていたようだ。
社務所の方を作ったのはクラカミ殿で、慣れない仕事だとは思うけれど現場指揮をしていた。パワースポットだったり、歴史的な見地からだったりと色々な人がこの場を訪れた。
この町で行列ができるのを見ることがあるなんて思ってなかったな。
私も社務所でおみくじや守り札の販売を手伝ったりした。この町は若い人がいないからさ…って思ってたけど、最近越してきた若夫婦の奥さんも巫女姿で手伝ってくれた。
うっ、前まで私だけが若くてちやほやされてたのに…なんて思ったりはしないけど、しないけど…ほんとはちょっと思うけど、若い人が入ってきて活気づいたし、私も年の近い人が越してきてくれて嬉しい。

あ、お土産ではタカネソウやワビサビも好調に売れてるらしい。
タカネソウはそれこそだいぶ前だけど、ドコナノタウンと言えばお茶だよねって言われてた時期のお茶でウルン殿が栽培に成功したみたい。
あの上品な香りは町の人にとっては懐かしいらしく、お爺ちゃんお婆ちゃんが大層喜んでいた。町の外の人にも順調に好評だ。
先日、「これこそザ・お嬢様の気品!大人買いですわ~!」と高笑いしながら買っていく人も見かけたくらい。

ワビサビはイライザ殿が質のいいワビサビの栽培を安定させて、こちらも良く売れている。
食事処のハル爺もそこのワビサビに拘るようになった。あの人は食材に煩いから…。でもあの風味がお刺身定食のランクを一段引き上げた。私のQOLも上がって万々歳だ。

ああ、あとカスィの木の炭も結構コアだから心配していたけれど、各リージョンからちらほら問い合わせが入ってきている。
ゲン爺も張り切って木を切る毎日だ。おかげで私のマージャンのメンツが揃わないけれど…今は素直に喜びが勝っている。

古くからある石像にも社が建てられ、こころなしか石像も満足そうだ。
あの石像については村長も、町の人もよく知らないらしいけれど、供えられた花はいつも結構新しい。
誰が供えてるんだろう、前に町の人に聞いたけど分からなかったし、今度張り込みでもしてみようかな。

と、復興について振り返って書いてみた。
こうして文章にすることでドコナノタウンの歴史は残るのだろう。

皆には感謝してもしきれない。今度町にでも招待しようかな。

クリエイティブスペースを使って、復興についての感謝を伝えるとともに
進化したドコナノタウンを散策するイベントです。

準備とか特にいらないです。あ、でも実際建築した人には当日参加してたら説明をお願いするかもです。
そんな感じのイベントです。よろしくお願いします。

・戦闘は起こらない予定です。
・能力の使用に制限はかけません。