桃三郎の日記

今日は入隊初日、ラッピー捕獲隊のチームルームに挨拶に行った。

転送装置から出ると、向かって左側のバーに三人集まって話をしている集団があった。

一人目は着ぐるみの怪しい人
二人目は背の高い綺麗な男
三人目はどこか不思議な感じのする女の子だった。

軽く挨拶をし、その場で話をしていると一人の少女がやってきた。
彼女は隊員ではないようだったけど、ちょくちょく遊びに来てるらしい。

その後あまり時間も経たないうちに一人、また一人とゾロゾロとやってきた。
いつのまにかその数は8人にもなっていた。

ゼルダさん(着ぐるみ 落ち着いている)
タチカゼさん(つかみどころがないけどたぶん強い)
むつみさん(雰囲気が異質だけど強いかどうかは不明)
ビリーさん(量産機がたくさんあるらしい 本人はあの小ささでは期待できないが量産機を含めれば戦力になりそう)
ウルフラムさん(高性能な感じがするしたぶん強い)
るかこさん(やばい)
ヘクさん(強そう)
シャイドさん(怖い でも意外と優しいらしい でもやっぱ怖い)
この計8人だ。

今日来た人たちだけでも味方につけられれば兄上達に対抗できそうな気さえする。

ただ、良くも悪くもイロモノは多いが腕は確かという前評判通り。
変わり者が多いけど果たしてあの人たちを味方に引き込めるだろうか。

まともで強い人を雇うには自分の用意できる対価が足りなさすぎる。
少しまともじゃなくても戦力になれば誰だっていい。

絶対にハルコタンに残してきてしまったおじいちゃんとおばあちゃんを助ける。

人一倍鍛錬しているつもりだし、頭も使っているつもりだけどそれでも届かない。
兄上達と自分の才能の差を強くなった今だからこそ、より遠くに感じる。

自分に才能がないことがたまらなく悔しい。

きっと自分だけではハルコタンで兄上達に見つかったその瞬間に命を落とすだろう。
誰かに頼らなければきっと助けることはできない、そのために自分にできることを精一杯すると決めたんだ。

隊員の特徴と戦力、弱みや困りごとを調べよう。
恩を売るにしろ、弱みを握るにしろどうにかして戦力を集めなければ。

今日会えなかった他の隊員がもっと扱いやすくて強い人だと助かるんだけどなぁ。
でも、きっとそれはないし、今日からあの人たちの攻略プランを練っていこう。

…いい人たちだったし、素直に頼んだら手伝ってくれるだろうか。
いや、この考えは逃げだ。自分に都合のいいように考えていてはいつかきっと足元をすくわれる。

明日からは一層気合を入れて臨まなければ。