・ギルス
メソッドが率先して治療にあたっている非常に特殊な病原の総称。
この病原達からは人工的な分子構造、光学異性体検知(キラリティ)反応を持ち、それぞれが特殊な波長が検出される。現在はメディカルセンターやERにも検出器を支給されている。
その全てがフォトンに対して何かしらの影響を与えるように改良されており、『対アークス専用生物兵器』として各地で恐れられている。
元々はメソッドが研究用に厳重保管していた病原だが何者かがその研究資料を盗み出して造り上げた個体であり、医療テロの為に制御機構を意図的に外されている。しかし下述のマザーギルスが突然変異により出現したことにより、その施策は無為となった。
制御されているギルスは温厚で、人体に入った後に起きている身体異常を改善する為に移動し行動する性質を持つ。しかし起こしている現象が人体にとって本来悪影響を及ぼす物である上で当人?達は知らないままに人体を破壊している事が多く、暴走時はその性質が顕著になる。
ERにおいて、情報を統合した結果その正体が『超小型の幻創種』であると判明した。
・マザー・ギルス
上記のギルスが何かしらの影響により変異し同種に対しての統制能力を持った個体。母体でもあり、彼等が存在しているとギルスの根絶はほぼ不可能。
基本的に超大型の統制型ドールズにのみ感染し、その制御機構やプログラム構造そのものを弄り対話を可能とする程の影響力を持っている反面、暴走時には『メガロティクス化したヴェラ個体を圧倒してしまう』程の戦闘力を感染者に宿してしまう。
対話が可能な個体は現在、全てが温厚な性格を持ってアークスに好意的に接している事が目撃されており、協力的。
・キリアキ
内臓に潜伏して定期的な内臓の裂傷を引き起こしながら数を増やしていく。小さなエイのような魚のような形をしている(ウタウ談)
潜伏時には宿主へ極度な量の抗躁物質(本来は抗アレルギー成分)を放出し、自殺願望を顕現させる性質も確認されており、活性化時には周囲のフォトンを追い出す結界のような何かを展開し、その結界内を回遊する習性が確認された。
現在はエアリオの動物たちのトリミングや抗躁物質の提供とで活躍している個体が多く確認されている。
マザーギルスの感染者はネクス・エアリオであり現在はハンドメイド作品の防寒着を着てクヴァリスで過ごしている。
・デフテラ
動く腫瘍。正確には自分の遺伝子を転写しながら動く…と言うよりは移動先に自分を複製していく事により動いているように見えている物。
基本的に二体一対で一つの内臓をテリトリーにしており、時には融合(実はケンカであるらしい。)しながらも特徴的な腫瘍を発生させる。
この融合時には感染者の意識を強制的に覚醒させて激痛を引き起こし、更には摘出しようとした場合は突然暴走を引き起こして麻酔でさえ無効化してしまう。
感染者の漆月曰く、この腫瘍に気に入られたら超が付くほどの再生能力を提供してくれるらしく、激しい運動の疲れや筋肉の負荷もキッチリケアしてくれる、だがエネルギーを使いまくるから凄まじく腹が減る。だからそろそろ病院食オンリーはやめてくれ。とのこと。
マザーギルス感染者はアムス・クヴァリスであり、なんと存在が確認されてから既に気のいいおっちゃんとしてクヴァリスのアークスから親しまれていたという。
そんな彼の異名は、『鬼』である。
・テタルティ
見た目は三角状の皮膜と外角部を固定する楔。
時間と共に対角線状に皮膜を増やしていき、最後には臓器全体を覆って石灰化させ機能不全を引き起こす。
また、時折楔が気化して外へと漂い感染を誘発する性質も併せ持ち、この事から全てのギルスの中でも感染能力が飛躍的に高い物となっている。
この感染者に見られる症状として、過度なまでに防衛本能を刺激して不安定な精神状態へ誘い込むものが確認されている。こればかりはメソッド曰くこのハルファで始めて確認された症状らしい。
現在の状況ではマザーギルス感染者は不明。スティアにてそれらしい反応が確認されている。
・トリーティ
それぞれが別々の毒…人体に対して有害な抗体物質を持つ三匹一対の病原、三色クリオネ(ムーナ談)
自らが無限に抗体物質を作れるように栄養価の高い肝臓へ感染する事が多く、内臓の表面に毒憩室とも言えるデキモノを作る事も。その毒性から多くの別疾患を引き起こす事もある他、フォトンの治療能力を完全に無効化する性質も確認された。
このトリーティに見られる1番の特徴として『共振性』の存在で、別々の毒性を持つ三体に対して的確な血清を投与しないとダメージを与えられない性質を持つ。この影響で複数エネミーが感染した場合、それぞれに別々の性質を持つ攻撃を短い猶予の中で同時に与えないと無効化するという厄介な物となっている。
他、抗体物質の影響か感染者の攻撃性が表層化して共通した幻覚を見る症状が出るらしい。
マザーギルス感染者はレヌス・リテムであり、感染後は何故か常に『空を飛ぶ』ようになる。意外と陽気かつ気前が良くリテムの輸送隊が時折お世話になっている話があるらしい。
・ペンプティ
非常に特殊な進化を遂げていったというバクテリアの一種。本体となるコアが存在している。
ペースト状の体組織で内臓全体を包むように侵食し、デキモノを始めとして多くの悪影響を引き起こす。
その体組織を何かしらの方法で死滅させても、それを総括し組織量をリセットするコアが存在し、その核を仮に死滅させても体組織が核を再構成する模倣子を宿すという二重構成を持つ。
対策としてその核を不可逆な状態にする事なのだが、それを行えば突如攻撃的な進化を遂げて小コアを大量に発生させ内臓を破壊せしめんとする。
また、感染時にはまず神経組織を侵食し凄まじい激痛を引き起こし続けるという。
現在のところマザーギルスの感染者は不明。何故か特定のリージョンに居場所を固定せず、彷徨い続けてるような反応を示している。
・パラスケヴィ
身体に潜伏しながら特定地点へ進む、繊維状生命体。
何らかの形で身体に侵入したとして何処からでも心臓部へと向かって進み、心臓部へ向けて潜伏後に心筋に対して致命的な裂傷を引き起こし確実に死へ至らしめる。
他のギルスと違いフォトンへの影響を一切与えない、感染源も基本的に何らかの摂取のみと、潜伏性と攻撃性のみを宿した暗殺兵器。裂傷発生後はアポトーシスを自発的に発生させて自らの体組織構造を分解し、数分に満たず存在した証拠を消してしまう。
その性質からマザーギルスの感染者が存在し得るかもメソッド内で議論されている。
・サヴァト
小さく透明の体色を持つダニ状の一次幼体、一次幼体よりふた回り大きく青色の体色を持つ二次幼体、とても生物と思えない姿を持つ成体が確認されている『死そのもの』。
一次幼体は内臓に口を刺して食事を取る、既に寄生生物としても危険な物だが…
二次幼体は感染者の体内に存在するだけでバイタルや抗体などの数値を一気に軒並み落としてしまう影響を引き起こす。
あげく成体は心臓に文字通り巣喰い、基本的にチタン製で作られる事が多い筈のメスを腐食させる糸を生成したり、多くの裂傷を同時に引き起こしたりと暴虐の限りを尽くす存在で、メソッドでさえ『成体に感染した場合の生存率は20%以下』と断言する程。
マザーギルスの感染者は…メソッドは公言していない。
・ネオンギルス
メソッド内でも研究が他より進んでいない、突如発生した新種の個体。
性質はギルスと同じ様だが、表層に現れる際や消滅時に患者の身体が激しく痙攣する現象が確認されている。
現状は四種類確認されているが、感染およびテロ利用の防止の為データ開示は制限されている。
・ヌース
※閲覧が制限されている…
・ビュトス
※閲覧が制限されている…
・シゲー
※閲覧が制限されている…
・アレティア
全てのギルスとネオンギルスを統制する事ができる噂を持つ規格外の病原。曰く、眼の形をしているという。
ハルファにおいて、バイオテロを敢行しようとした研究施設から押収された研究資料においてこの病原の存在が確認されるも、1000体の研究サンプル全てが投与後30秒後に即座に極端なまでの老化、全身の激痛を訴えながらもがき苦しみ死亡した。その10分後に研究に携わっていた研究者500名にも同じ症状が発生して全員死亡し、件の病原も行方不明となったという記載が載せられており研究開発プロジェクトが永久凍結された記録も残されていた為、人間の制御できる存在ではないと判断して閲覧を許可されている。
もし『眼の形をした病原』が確認された場合は、老化の症状が確認されてない場合は『マザーギルス化したアレティア』の可能性が高い為、病院での保護。
老化の症状が発生していた場合には感染者ごと焼却する事を推奨している。